イラストレーターが絵柄の【流行り】を追うため普段やっていること

ご注文に応じ絵柄調整が出来るイラストレーターいまい(@Imai_design)です。

ファッションや音楽に流行りがあるのと同じく、イラスト(絵柄)にも流行りがあります。特に大衆向けの分野ですと、ソーシャルゲームや商業アニメのデフォルメなどはかなりわかりやすい【流行りの指標】だと思います。商業イラストの場合は此れと言って「これが今のトレンドだ!このタッチで書けば流大当たり間違いナシ!!」というわかりやすい指標は正直ないと思うのですが、【時代の空気感にあうイラストを描けるスキル】は商業イラストをやらせていただく上で必ず必要になってくるものではないかと考えています。

イラストの流行りを掴むためにチェックしているもの

インスタグラム、twitter、ニュースメディアなど

SNSの登場で多くの人が気軽に作品投稿をできるようになり、ソーシャルメディアでは様々なタッチのイラストを見ることができます。2019年4月時点でのアカウント数:インスタグラムが2900万アカウント、twitterが4500万アカウント登録されているそうです。※一人の人が複数アカウントを作っている場合もありますので、アカウント数がそのまま国内利用者数に直結するわけではないです(引用元

特にtwitterはもはや利用者にとってインフラのような役割もになってきているほど広い世代に支持され使い込まれている印象を受けます。大人気を博したマンガ作品が出版社により書籍化発売されるなんていう事もよく起こっているようです。ともすれば「twitterやインスタグラムでものすごい支持を受けているから、世の中に送り出せば大ヒットになるはず」という考えも浮かべてしまいますが、twitterは【拡散性】と強い嗜好を持ったもの同士が繋がり合う事で生まれる【閉鎖性】の両方を持ち合わせたツールなので、twitterで大人気を博した作品がそのまま書店でもヒットするのかと言われれば、そう上手く行かないケースも多いと聞きます。twitterやInstagramにはあくまで「特定個人の嗜好に密着度が高い、様々な種類の絵柄」が豊富に蓄積されているので、参考程度に眺めるようにしています。

あとソーシャルメディアではないのですが、ニューズピックスさんも購読してます。半分はニュース読みたさ、もう半分はメディアに導入されているインフォグラフィックやグラフィカルな表現手法みたさに使用中です。

専門のクリエイティブチームがメディア内イラストを担当しているようで、イラスト+写真を巧みに組み合わせ様々な分野を表現しているのでとても参考になります。

・作品投稿サイト(Behansとピンタレスト)

海外のイラストの流行りと国内の流行りには差があったりします。住む場所や文化背景が違うと形の描き方や使う色などそれぞれ特徴を感じる点が多いでく、「美しいものを描くための手法」は様々な種類あるのだな〜!と眺めてるだけでかなり勉強になります。2015年〜2019年現在まで訪日外国人の合計人数は伸びつづけてますし、海外在住者向けの情報発信オウンドメディアも国内で運営されるようになってきているので、その勉強のためにもみてる!・・・というのは半分くらい建前で、海外の方が描くイラストタッチって個性的でいくらみ続けても飽きがこないんで半分趣味として覗いてしまってるところもありますw

・街中にある販促物も要チェック

百貨店、スーパー、商業施設、駅の中など、特定の属性を持った人が集まる場所に追いてあるリーフレット類もチェックするようにしています。人が集まる特製の場所に設置されている販促類は「商業施設のターゲット層」に向けて編集されてますので、表紙にどんなタッチのイラストが採用されているのかチラっと見るだけでも、ターゲット層に響く絵柄方向性模索の良い勉強材料となるからです。

・本屋や電車広告のチェックも結構大事

特にイラストは【デザイン】の枠内にはめこんで使用する側面が強いので、雑誌の表紙や中身はどんなレイアウトで組まれているのかをチェックしたり、その年のベストセラー本表紙はどのようなテイストのデザインなのかとか、書体はどんなものが使われているのかとか、どのような雰囲気のイラストが採用されているのかも見てみます。【大人数の流動ポイント】には最新広告が高頻度で掲示されるので、電車移動の機会があるとついキョロキョロして車内広告(動画・紙面両方)を眺めてしまうことが多いですw

流行りを追いまくればいいという訳でもない

日頃やっていることをご紹介しましたが、商業向けのイラストでは【流行を意識しすぎないようにする事】にも気を配って制作しています。流行りを意識しすぎると、お客様のメディア合わないイラストを仕上げてしまう可能性もあるからです。

最近アニメ系のイラスト表現が広い世代に浸透し、アニメ風イラストの広告をよく見かけるようになり個人的にはとても嬉しいのです。が、反面そういったイラストの効果的使用法をあまり知らず「流行っているからとりあえずうちでも」といった具合に導入されたであろうケースにおいて、意図せず既存お客様層に反感を買わせてしまい、いわゆる「炎上」の発端となってしまった場合も多く見受けられます。

こうなってしまうと、金銭と時間をかけて作り上げたものを【自社のネガティブキャンペーン】として世に放つ形になってしまいます。とても恐ろしいです…。なにより、せっかくお客様と時間を共有しつつ作り上げたモノがそのような形で世に受け止められてしまったら本当に残念ですし、純粋に悲しいなと思います…

商業で描かせていただく時は、メディア(WEB/紙面/動画)の価値をもっと引き出す事を目的としてイラストが必要となるご発注ケースがほとんどです。時代性をしっかり追いつつ、お客様の取り扱う媒体に都度ぴったりハマるようなイラストを目指して行きたいなと思っています。